【会津大仏と祈りの軌跡】歴代藩主が庇護した古刹「叶山 三寶院 願成寺」
嘉禄3年(1227年)、法然上人の高弟である隆寛律師が開山し、源頼朝の供奉員(ぐぶいん)も務めた領主・佐原十郎義連公を大施主として創建された「叶山 三寶院 願成寺」。慶長の大地震による倒壊後、会津藩主である保科正之公、正経公、正容公の三代にわたり手厚い庇護を受けて復興を遂げた、会津の人々の深い信仰心と本来の心が息づく名刹です。
■ 国の重要文化財「会津大仏」と、光背に隠されたドラマ
当寺の最大の見どころは、鎌倉時代に造られた像高約2.4mの「会津大仏(阿弥陀如来坐像)」。東北地方では珍しい来迎三尊像の形式をとっています。マニアックな注目ポイントは、大仏様の後ろにある「舟形光背(ふながたこうはい)」。かつて、戦地に赴く地元の若者たちが、この光背にある小さな仏様(化仏)を「お守り」として一体ずつ外して出征し、無事に生還できた者が再び返しに来たという、胸を打つ生々しい歴史が秘められています。
■ 会津人の魂が宿る建築群と「なでぼとけ」
歴代藩主の多大な援助によって再建された堂宇も見逃せません。和洋と唐様が混ざり合う折衷様式の重厚な「山門」には、十二支などの細やかな彫刻が施されています。また、本堂には自分の体の悪いところと同じ部分を撫でると平癒するとされる「おびんずる様(なでぼとけ)」も鎮座。四季折々の花が咲き誇る「花の寺」の境内で、数百年にわたり会津の街を見守り続けてきた深い慈愛の空気に触れてみてください。
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